無窮の空。無窮の大地。この世の全てを擁した大陸。
その中心に、豊穣と祝福のエルフの国――マーラディアンはあった。
夢と慈しみ、愛と喜びに満ち溢れた希望の地。
だがたった一人の反逆者により、マーラディアンは一夜にして崩壊に導かれた。
命からがら逃げ延びたマーラディアン第二王女・アルティーシアは、
人間界で一人の少女と出会う。
春風(はるかぜ)さくら。
それは逃れ得ない宿命であったのか。
アルティーシアは自らの魂を彼女に託し、マーラディアンからの 追っ手と
戦うことになってしまった。
無垢なる少女の魂はアルティーシアと共鳴し、
その体に鎧をまとって異形の者どもに立ち向かっていく――